天然氷へのこだわり

南アルプス・八ヶ岳の天然氷

天然氷とは厳冬に自然の寒さだけで、じっくりと時間をかけて作った氷のこと!
水は時間をかけてゆっくり凍らせると、不純物を含まない純度の高い氷になります。
こうやって作る天然氷というのは、気泡もない透明な氷になります。

冷蔵庫で凍らせた氷とはくらべものにならない味とふわふわの食感!!

氷の美味しさは、ゆっくりと時間をかけて凍らせていくことにあります。
天然氷はマイナス5度前後の気温の中、およそ2週間をかけて15cm程の厚さまで凍らせます。その間、雨が降れば最初からやり直しになりますし、雪が降れば、止むまで日夜を問わず雪かきをします。
毎日氷の手入れを丁寧にして時間をかけることで、氷が出来上がっていく過程で氷自身が不純物を押し出しながら非常に硬い結晶となっていきます。
ですから、冷凍庫で作った氷と違い、天然氷は空気も不純物も全く含まず非常に透明で、まるでダイヤモンドのように綺麗な氷が出来上がるのです。

天然氷はこうやってできる!

STEP
天然氷をつくるためのため池に水を張る
池に水を張る

12月頃までは池の手入れをします。
不純物が氷に吸収されないように、木の葉や、ゴミをとり、何度も掃除を繰り返します。

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氷の掃除

納得がいく氷が張り始めたら、毎朝、氷の上の掃除を行います。
氷の上の清掃は、雪を氷の上に撒き、箒で掃きながら、雪にちりやほこりを巻き込んでいきます。

ちりやほこりがあるときには、雪の色は汚れています。
雪の色が白くなるまで、何回も行います。

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切り出し準備

こうして、2週間~20日かけて凍らせ、氷の厚さが14~15㎝になったら、切り出しという作業へ。
切り出しは、池に張った氷を、タテ48㎝、ヨコ75㎝の大きさに切る作業のことで、寒い日が続かないとできません。

STEP
切り出し

前日引いたラインにそって、動力カッターで切り出し作業を行います。
ここで切り出された氷1枚の重さは、約40kgもあり、小さい池で約1,000枚の氷を切り出します。

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氷室

切り出した氷は氷室の中では、1枚の氷に対し3枚のふた氷を乗せ、杉のおがくずで囲い保管します。
おがくずは、周りの温度を吸収し発散するので氷の表面も乾き、この方法により約1年間、天然氷は保管ができます。